FXと外貨預金、株の比較
外貨預金との比較
FXは、外国為替証拠金取引きのことですが、同じ外国為替の取引として人気があるのが“外貨預金”です。
現在の日本は言うまでもなく超低金利ですので、ただ銀行にお金を預けておいてもスズメの涙ほどにしか増えません。それならばと、金利の高い外貨で預金し、円安時に円と交換すれ為替レートによって差益も出る外貨預金にするほうがお得感があるわけです。ただしFXと比較すればFXの方が何かと有利な点が多いことも事実です。
外貨預金がFXと何より違うのは、為替手数料が高いことです。FXではスプレッド以外の口座維持手数料などはほぼ無料ですが、外貨預金では為替レートによって元本割れすることもあります。
また、FXがFX業者や証券会社を通して取引するのに対して、外貨預金は銀行のみで取引します。ですので、取引は銀行の営業時間内となりますし、24時間市場が開いているFXとは取引環境が大きく変わります。FXが普通のサラリーマンやOLの方などに特に人気なのは、それぞれ個人によって取引時間に融通が効くという点でしょう。
FXで取り扱える通貨は実に豊富です。通貨に詳しい人でしか知らないマイナーな通貨でも取引が可能ですし、中には高い金利の通貨もありますので、自分のトレード戦略に合わせて自由に選ぶことができるのです。
対して外貨預金のほうは、基本的にはメジャーな通貨でしか取引が出来ません。ただし、FXにおいてもマイナー通貨にはそれ相応のリスクがありますので、注意が必要かもしれません。資産管理の面においては、外貨預金には預金保護制度が適応されないのに対して、現在のFX取引では信託保全制度があり、万一FX業者や金融機関が破綻した場合でもリスクは低いと考えて良いでしょう。
株式との比較
FXと株との基本的な違いは、FXが相対取引であるのに対して、株式は取引所取引であるという点です。つまり、FXは市場を通さずに、FX業者と投資家本人の一対一の取引であり、時に応じて、FX業者が儲け、投資家が損をする、或いはその逆のような利益相反する場合が生じます。
それに対して株の場合は、例えば東京証券取引所のような一定の取引所を通して売買が行われます。決済は証券会社などの業者と投資家の間で行われ、取引時間や取引方法などに一定の秩序を要します。FXでは誰かが得をすれば必ず誰かが損をするのに対して、株式投資は企業の株価が上がれば、その証券を持っている人全員が得をするという仕組みです。
FXでは、取引対象が通貨ですから、その数も20通貨ほどと限定されるのに対して、株式投資では、対象となる企業は4000社ほどあり、より専門的な知識や情報、企業に対する目利きなどが必要です。
通貨は国自体が破綻でもしない限り、その価値を失いませんが、株式では会社が倒産でもすれば、一夜にしてただの紙の束になりえます。市場の値動きも株式の方が圧倒的に激しいので、初心者にとっては、レバレッジを高くかけすぎない限り、FXの方がずっとローリスクといえるかも知れません。
